天皇杯決勝、直近5試合を振り返る。G大阪が3度のファイナル進出で2度優勝

元日に行われる天皇杯決勝。今年度は横浜F・マリノスとセレッソ大阪が優勝をかけて激突する。日本サッカーの新年を告げるこの大舞台では、多くの名勝負が繰り広げられてきた。今回、フットボールチャンネル編集部では過去5大会の決勝を振り返る。

2012年度第92回大会

【試合結果】
柏レイソル 1-0 ガンバ大阪

【得点者】
渡部博文(35分)

劣勢に立たされた柏は前半のうちに選手交代し、流れを変えようとする。すると35分、ジョルジ・ワグネルの左CKを渡部博文がヘディングで合わせ、貴重な先制点を奪った。渡部は準決勝で負傷した近藤直也に代わっての出場だった。

G大阪は強力攻撃陣が果敢にゴールへ迫ったが、最後まで1点が遠かった。4年前もこの2チームが決勝で激突し、西の雄が大会を制したが、この大会では柏が当時のリベンジを果たした格好だ。柏は2011年のJ1初優勝に続き、2年連続のタイトル獲得となった。

2013年度第93回大会

【試合結果】
横浜F・マリノス 2-0 サンフレッチェ広島

【得点者】
齋藤学(17分)
中澤佑二(21分)

横浜F・マリノスは17分、小林祐三が持ち込みPA内に侵入すると、最後は齋藤学が右足を振り抜き先制に成功した。勢いに乗ったトリコロールは21分に追加点を奪う。

左CKを中村俊輔が蹴ると、中町公祐がヘッドで合わせる。これはGKに阻まれたが、中澤佑二が頭で押し込んだ。追いすがる広島の攻撃を防ぎきり、横浜FMが21年ぶりの天皇杯制覇を達成した。

横浜FMはこの年のJ1最終節で川崎フロンターレに敗れ、広島に逆転優勝を許していた。川崎F戦の終了のホイッスルを聞くと、中村俊輔はその場に突っ伏した。天皇杯優勝は、この時の悔しさを経て勝ち取ったものだった。

2014年度第94回大会

【試合結果】
ガンバ大阪 3-1 モンテディオ山形

【得点者】
宇佐美貴史(4分、85分)
パトリック(22分)
ロメロ・フランク(62分)

守護神・山岸範宏の活躍でJ1昇格プレーオフを制したモンテディオ山形が、勢いそのままに天皇杯決勝進出を果たした。だが、ガンバ大阪のほうが一枚上手だった。

開始早々に宇佐美貴史のゴールで先制すると、22分にはパトリックが追加点。62分に1点を返されたものの、後半終盤に宇佐美がこの日2点目を挙げ、勝負を決めた。G大阪はリーグ、ナビスコカップ、天皇杯を制し、鹿島アントラーズ以来史上2クラブ目となる国内3冠を達成した。

2015年度第95回大会

【試合結果】
ガンバ大阪 2-1 浦和レッズ

【得点者】
パトリック(32分、53分)
興梠慎三(36分)

決定機をモノにできていなかったパトリックだが32分、スペースに走りこむとぐんぐん加速し先制点を奪った。4分後に興梠慎三がネットを揺らし浦和が同点に追いついたが、パトリックの勢いは止まらない。

53分、CKのチャンスでうまくマークを外すと、フリーで右足ボレーを決めてこの日2点目を奪取した。このまま2-1で勝利したG大阪が、2年連続5度目の天皇杯王者に輝いた。

2016年度第96回大会

【試合結果】
鹿島アントラーズ 2-1 川崎フロンターレ

【得点者】
山本脩斗(42分)
小林悠(54分)
ファブリシオ(94分)

チャンピオンシップを制しリーグ王者に輝いた鹿島アントラーズは、クラブW杯でレアル・マドリー相手に存在感を見せた。そして、2017年最初のゲームでも勝負強さを示した。

セットプレーから山本脩斗のヘッドで鹿島がスコアを動かす。だが、初タイトル獲得に燃える川崎Fが小林悠の同点ゴールを決め、試合は延長戦に突入。勝負を決めたのは鹿島のファブリシオ。CKの二次攻撃からボールが相手PA内に送られると、最後はブラジル人アタッカーが豪快に右足振り抜き、値千金の決勝弾を奪った。

2-1で勝利した鹿島が、他の追随を全く許さない19個目のタイトルをもぎ取った。

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