「僕のせいです」 G大阪内定の東福岡“10番”が涙、無失点の名門が後半AT弾に泣く

2大会ぶりの優勝目指すも2回戦で富山一に0-1敗戦 主将MF福田は悲痛の涙

 福岡の名門・東福岡は第96回全国高校サッカー選手権大会の2回戦で敗退し、この大舞台から姿を消した。チームを牽引してきた主将のMF福田湧矢は試合後、涙声で「僕のせいです」と悲痛な言葉を残してスタジアムを後にした。

1回戦で福島の強豪校・尚志に3-0で勝利した東福岡。チームを率いる森重潤也監督は3点差というスコアにも「とても快勝とは言えない」と油断を見せることなく、2回戦へと臨んだ。

第92回大会王者の富山一と、第94回大会を制した東福岡という今大会屈指の好カードとなった一戦は、後半アディショナルタイムに突入するまで0-0の状況が続いた。お互いにチャンスを作り、攻守が激しく入れ替わる接戦の決着を呼び込んだのはセットプレーだった。後半アディショナルタイム3分、右サイドからのCKで富山一のDF小森颯がクロスを上げると、ニアサイドに走り込んだFW大竹将吾の頭にピタリ。ヘディングシュートでゴールネットが大きく揺れた。

実力伯仲だった試合の内容を物語るような1-0というスコア。死闘を終えた後、多くの報道陣が待つミックスゾーンに現れた東福岡のメンバーは、当然ながら多くが浮かない表情を見せていた。そんななか、目に涙を浮かべながらロッカールームを出てきたのが福田だった。

県大会から無失点続けるも1失点で夢潰える

 卒業後にJ1ガンバ大阪加入が内定しているチームの大黒柱は取材エリアに立ち止まることはなく、多くを語ることもなかったが、震えた声で「僕のせいです」と繰り返しながら足早に歩き去った。主将として、エースナンバーの10番を背負う者として敗戦の責任を背負い込んだ。

高校生活の集大成として臨んだ選手権。弟の2年生MF福田翔生との兄弟競演を果たし、県大会から全国大会1回戦まで無失点(13得点)で勝ち上がるという順風満帆な航海を続けてきた。しかし、たった一つの失点によって、選手権制覇の夢は潰えた。

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