豪華料理!ゴージャス空間! G大阪の吹田スタジアム、VIP施設が話題

セレブ気分で試合観戦できる市立吹田サッカースタジアム(大阪府吹田市)のVIP向け施設が人気を集めている。約4万人収容の同スタジアムを運営・管理するJリーグのガンバ大阪によると、売り上げは前年比約15%増。約800席分ながらチケット収入全体の約10%を占める。同様の施設はプロ野球にもあるが、日本のサッカー界にも波及した形で、“ワンランク上のおもてなし”がスタジアム経営の新たな手法となっている。(吉原知也)

同スタジアムのVIP向け施設は、メインスタンド側に設けられた「VIPラウンジ」(314席)と、定員20人の会議室を備えた「VIPルーム」があり先月、報道陣に初めて公開された。豪華な食事を楽しみながらバルコニー席で観戦し、試合後に選手と交流する「グリーティング」など特色あるサービスを提供している。

食事にもこだわり、大阪府箕面市のフランス料理店「フラン・エレガン」が試合ごとに異なるメニューを用意し、ソムリエが料理に合うワインを厳選。浮田浩明シェフは「和洋中を取り入れて飽きのこない工夫をしている」と話す。「男性はジャケット着用」などのドレスコードもある。

■欧州のスタジアム、甲子園球場も参考に

通常の観戦チケットとは一線を画したホスピタリティーの充実は、世界のスポーツ施設の潮流となっており、ガンバ大阪も以前から導入を目指していた。

サッカーの本場の欧州のスタジアムを参考にするだけでなく、プロ野球・阪神タイガースの甲子園球場(兵庫県西宮市)など他競技の設備も視察。新たな本拠地である同スタジアムが昨年に本格稼働したのに合わせ、運用を始めた。

革製の椅子など高級感を前面に出した「VIPラウンジ」の利用料は食事に飲み放題のドリンクがついて1人1試合2万円(税別)。一般席の平均価格約2500円の8倍だが、商談などでの需要も想定しているガンバ大阪の伊藤慎次営業部長は「スポーツには人の心を開かせる力がある。同じ空間を一緒に楽しむことが新たなアイデアを生み、課題解決のきっかけになる」と強調する。

今後は選手OBによる試合解説などの企画も検討していく予定で、伊藤部長は「スタジアムを身近に感じてもらえるよう、ガンバ大阪ならではの取り組みをしていきたい」と話している。

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