ガンバ大阪本拠地が命名権者募集 大阪「吹田」残し市を全国PR 年間67万人観客に期待

大阪府吹田市が、サッカーJ1ガンバ大阪の本拠地「市立吹田サッカースタジアム」(吹田市千里万博公園)の命名権者(ネーミングライツパートナー)の募集を始めた。来年1月には新しい名称の使用を始める予定だが、市がこだわったのは名称に「吹田」という言葉を入れることだ。漢字のほか、平仮名、片仮名、ローマ字も認めており、サッカーで年間約67万人が入場する同スタジアムから市をPRしたいというねらいがある。

市文化スポーツ推進室によると、昨年3月、ガンバ大阪が同スタジアムに命名権を導入するよう市に要望。一方、市も、今年度から市施設の命名権(ネーミングライツ)を売却して市収入とする制度を設け、その第1号として同スタジアムが選ばれた。現在の名称は残り、新たにつけられた名称は愛称として使われる。

同課の担当者によると、自治体が命名権を売却し、公募する取り組みは近年広く行われているが、自治体や地名が残る場合と、残らないケースに分かれる。しかし、自治体名や地名がなければ、どこに立地しているのかわかりにくい。スタジアムの命名権導入について市が今年、市民の意見を聞いたところ、「『吹田』を入れることが条件」とする声が多く聞かれたという。企業や団体名、ブランド名などが想定されるが、市名が入ることになった。

府立体育会館(大阪市浪速区)の愛称は現在「エディオンアリーナ大阪」だが、平成24年4月から27年3月までは地名が入っていない「ボディメーカーコロシアム」だった。府教育庁によると、地名が入っていなかった当時、「どこにあるのか」という問い合わせが複数あったという。

吹田市の担当者は「漢字になるかローマ字になるかなどはわからないが、『吹田』を命名権による愛称にも残し、全国にアピールしたい」と話している。

命名権者の募集は法人のみ対象で、9月28日まで。問い合わせは市文化スポーツ推進室((電)06・6384・2100)。

【市立吹田サッカースタジアム】 平成27年9月に完成し、約4万人を収容できる西日本最大級のサッカースタジアム。企業や個人からの募金で建設費用約140億円の大部分が賄われ、完成後、市に寄贈。ガンバ大阪が指定管理者として管理・運営している。府内でJ1のサッカーチームは、ガンバ大阪とともに、ヤンマースタジアム長居とキンチョウスタジアム(いずれも大阪市東住吉区)を本拠地とする「セレッソ大阪」がある。

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